自宅での基本練習

射撃は家での練習が肝です。
なんて話をよくしてるわけですが、実際どんな練習をすれば良いか?というのをあまり書いてなかったので書いてみようと思います。

先ずは「据銃」から

普通ストレッチなどから始めるので意外に思うかもですが、実際射撃って、例えばクレーの大会とかだと、朝早く始まるので、そんなに準備運動とかしてる暇が無かったりします。
なので、練習は「朝起きてすぐ」ぐらいに軽く据銃練習をやっとくのがおすすめ。

やり方は後述します。


筋トレはあんまり良くない

ビギナーなどは腕がプルプルしてくるからと筋トレする人がいますが、これはあまりお勧めしません。

なぜなら、「反射が遅くなる」から。

筋トレは基本的に筋肉をデカくしたりするわけですが、この「筋トレで付けた筋肉は反射速度が遅い」んです。

クレー射撃なら、基本クレーの射出音に「反射」的に動き出す方が有利で、その時「スピード」ではなく、初動の「タイミング」が重要になりますから、逆効果になるんです。

また、射撃は汗をかくほど動く事はありません。汗をかくほど動いて付けた筋肉は、汗をかくほどの運動をして初めて使えます。よって、筋肉をつけたところで使わないのであまり意味がないんです。

銃は所詮3〜4キロですから、普通に毎日100回ぐらい据銃してれば、誰でもヒョイと上がるようになりますから、過剰な筋トレは避けることをお勧めします。

ストレッチは効果的


ヨガやストレッチなどは、「固まった筋肉」を柔らかく動きやすくしてくれるので、動きがスムーズになります。

どこかに凝りや痛みがあると、どうしても動きが不自然になりますから、思ったように動きません。

特に下半身、股関節周りを柔らかくしておくと、膝を深く曲げなくても回転可動域が広がるので、コンパクトでキレのあるスイングに近づくと思います。

自宅基本練習1、正面少し上向きに、まっすぐ構える

意外と、射場では、この「正面」というのがズレている人というのが多いんです。

そもそも体の斜め45度〜60度が「銃正面」になり、こんな角度が正面になるようなスポーツって、私の知る限り他に有りません。

大抵は真横か真正面なので、先ずこの角度を徹底的に体に覚えさせないと、まともに射撃が出来ないわけです。

やり方は、「休め」ぐらいの姿勢で、上45度、左(右撃ちの人)45度ぐらいの、かなり高い位置から肩に銃を「差し込む」ようにして、肩付、頬付を作ります。

この姿勢のまま、足の位置を動かして、狙いたい「正面」を向きます。

この時の姿勢が一番「フラットな」姿勢なので、必ず1日1回は「フラット」を作っておいてください。何かおかしくなった時、一度フラットに「戻す」事ができるようになります。

そして、「縦スイング」でトラップなら水平ちょい下まで下げキープ、スキートなら水平ちょい上ぐらいまで下げ銃床を下げてガンポジションを作ります。
この時のポイントは、銃口をゆっっっくり垂直に下げること。初めはかなりキツイですが、キツい方が正解で、射撃で楽に撃てている時というのは、縦スイングが出来ていない、と考えてください。

次に、トラップならまたフラットな位置(上向き45度ぐらい)までゆっっっくり上げます。スキートは据銃姿勢に戻してからゆっっっくり上げます。

これで、フラット、正面、縦スイングの3つの練習を同時にできます。

一発目を良く外す人、ある程度撃ってからでないと当たらない人はかなり効果があると思います。

注意点は、「疲れない」ように、1回毎に休憩を入れる事。筋トレではないので、疲れたら逆効果なのです。

自宅基本練習2.据銃からスイング


次に、据銃してスイングする練習をします。

トラップの場合は、セットポジションから、正面、左右緩め、左右キツめの5方向、早い皿遅い皿の、合計10パターンへのスイングを「振り抜く」よう練習します。

スキートなら、基本的に左右に振ったセットポジションから横スイングしながら据銃して正面で据銃完了させ「止め」ます。その時に照星位置がピタッと狙った位置で止まるように練習します。

これらの動きも、慣れるまでは連続してやっても良いですが、慣れてきたら一回一回「射台に入る」ところからシミュレーションすると良いでしょう。

鏡でフォームチェックを忘れずに


時々で良いので、鏡の前でこの二つの練習をやってみてください。両目が水平か、銃は垂直か、肩から上は固定されているか、体が捻れていないか、左右のバランスは取れているか、スウェーになっていないか、など、鏡で見れば一発でわかります。

これは常にというより週に一度くらいは見直すようにしてください。


今日のところはこれぐらいで。


その他、射場での癖を治す練習や、もっと細かい練習法もあるのですがまた別の記事で書こうと思います。

とりあえずここに紹介したのは最低限ですが、この二つのを50回ずつやれば1日100回据銃することになり、大体1日射場で撃った時と同程度の練習量になります。

特にビギナーは、実射してもこれらの練習にしかならないので、かなり高効率に練習出来ますし、慣れた人も細かい修正などは実射せずやったほうが楽に出来ます。

是非やってみてください。

射撃の大学

射撃は半年間で8割あたるようになる!? 射撃は全て「同じ」ように撃つ事で効率良く上達し、全くの初心者から半年間で、散弾、ハーフライフルでの競技射撃、狩猟、その全ての射撃で8割以上あたるようになった著者。 銃の撃ち方の基本から練習法、クレー射撃(skeet、trap)、狩猟(エゾシカ、鴨など)のやり方などを忘備録的に書いています。

0コメント

  • 1000 / 1000