ハーフライフルで300m撃てるのか

結論から言うと、「撃てるけど、中るかはわからん。なんとか当てれば、止められる」と言うところかと。

写真は私がハーフライフルで300m先のエゾシカを狙っている図です。


ドロップ量(ウインドシフト)問題


私は今、フェデラルの2 3/4のサボットスラッグを使っていますが、300mでは2m以上ドロップするようです(フェデラルのアプリによると)。

これは308winなどと比べるとかなりドロップは大きめと言えます。

およそ綺麗に2m上を狙うことになるので、シカ2頭分くらい上。全く何もないところを狙わないといけないので、精神衛生上当たる気がしないです。(笑

ちなみに私のスコープはレティクルがbdcなのですが、bdcやミルドットのような、レティクルにあるゲージを実射で使って、基準を作っておかないと難しいかと。

また、距離が伸びて弾速が落ちてくると風に弱くなり、300m飛んだ時、風速10m真横から吹いてると、25.6センチ逸れるのだそう。
バイタル狙っても、これだけ逸れると外れるか、胃袋に当たってしまいます。


集弾率問題


私の銃だと、委託の100mで拳一つ分〜ソフトボールぐらいのサイズにまとまるので、100m前後だとギリギリヘッドショットが可能です。

ただこれが300mになると、単純計算で3倍なので、バスケットボール〜ビーチボールぐらいの集弾になるはずです。

この時、面積比でのヒット率で見ると、ヘッド狙いだとおよそ1/10ぐらい。ネック狙いで1/5ぐらい。バイタルで4/5ぐらいに低下するので、完全にバイタル狙いでいかないとそもそも当たる気がしないレベルになります。

座射で委託や伏撃をしても、すこし集団率が低すぎます。
せめて、100m委託で500円玉サイズぐらいにまとまってくれないと、バイタルに収めるのも大変そうです。

銃や弾による集団率の詳しい話は以下の記事を参考にしてください。

ストッピングパワー問題


そもそも12番や20番のハーフライフルというのは、口径が散弾銃なので、弾頭はライフルより大きめになります。

なので、マズルスピードは低めになるものの、マズルエナジーはかなり強く、308win弾と比べると10倍近いエネルギーがあります。

ただ、弾速が落ちるのも早いので、300m飛んだ時点でどれくらい残っているのか不安だったのですが、マズルエナジーの1/3、100mの時の半分(37000j→22000j→11000j)までエネルギーが低下するものの、

308winのマズルエナジーが3600j程度であり、300m飛んだ後でもサボットスラッグの方が3倍ほどのエネルギーを持っています。

この事から、エネルギー量(≒殺傷力)としては十分に残っていると考えて良さそうです。

まとめ


これらの事から考えると、ハーフライフルとサボットスラッグの組み合わせでは、どれだけ上手い人でも、ドロップ量をレティクルで目安をつけておき、

バイタル狙いで2〜3発に1発当たればよしぐらい。
ただ、当たれば十分に倒せそう、というのが結論かと。

ハーフライフルは殆どが銃を持ち始めてまもない(10年未満)人と思われるので、現実的には集団率がここまで上がらず、結局「外す」事の方が多くなるのではないでしょうか。

射撃の大学

射撃は半年間で8割あたるようになる!? 射撃は全て「同じ」ように撃つ事で効率良く上達し、全くの初心者から半年間で、散弾、ハーフライフルでの競技射撃、狩猟、その全ての射撃で8割以上あたるようになった著者。 銃の撃ち方の基本から練習法、クレー射撃(skeet、trap)、狩猟(エゾシカ、鴨など)のやり方などを忘備録的に書いています。

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